
Canon EOS 7D + EF-S 15-85mm f3.5-5.6 IS USM
今回は、APS-Cフォーマットの一眼レフ用の標準レンズについての比較レビューです。現在デジタル一眼レフカメラには映像素子(イメージセンサー)の大きさによってAPS-C機、35mmフルサイズ機(少数派だがAPS-Hと言うのもある)などの種類がある事は皆さんもご存じの事と思う。(フィルムカメラでもAPSとか35mmとか種類があるのと同じである。)35mmフルサイズ機はイメージセンサーの製造コストなどが高く、高価なミドルからハイエンドの機種が多く、普及数と言う意味ではAPS-C機に軍配があがる。勿論、フルサイズ用のレンズをAPS-C機に使う事も出来るが焦点距離がレンズ本来のもの異なってしまうなどの使いづらい部分も出てきてしまう。と言う訳でAPS-C用標準レンズなのである。
選択の基準は色々あると思うが「あえて便利な高倍率ズーム(18-200mmとか)を選ばずに、標準レンズ(15-85mmとか)を選ぶ理由は?」と考えた場合、やはり画質は余り妥協出来ないのである。画質を重視しないのであれば素直に高倍率ズームに行けば良い訳ですからね。
今回は、筆者が過去に所有していたレンズも含め
Sigma 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
Tamron SP AF 17-50mm F/2.8 XR Di2 VC
Canon EF-S 15-85mm f3.5-5.6 IS USM
の3本を比較レビューしてみたいと思う。
シグマは17-70mmと焦点距離も、そこそこ美味しく、手ぶれ補正(OS)や超音波モーター(HSM)も搭載している。そしてf2.8-4と比較的明るいレンズである。但し、シグマの高画質レンズであるEXのマークは冠されてない。
次のタムロンは、17-50mmと焦点距離は望遠側がもう少し欲しくなるレンジだが、そのかわりに全域f2.8通しと言うのが最大のメリット、また評判の手ぶれ補正VCも搭載している。AFに関しては残念ながら超音波モーターは搭載していない。
そして最後のキャノンだが、こちらは15-85mmと特に広角側が15mm始まりと言うのが最大の特徴(フルサイズ機で言うと24mmに相当する)で、18mmや17mm始まりが多い中、非常に大きなアドバンテージである。また手ぶれ補正のISと超音波モーターのUSMも搭載している。
では早速、性能差が出やすい各レンズ広角端の周辺部解像感の比較です。上の写真は広角端(17mm)で撮影したものだが、左端の中央部分を等倍で切り出したものが、下の写真である。但しCanon EF-S 15-85 IS USMだけは広角端が15mm始まりなので他レンズと合わせる為に広角端ではなく17mmに調整して撮影した。カメラはCanon EOS 7Dで3枚とも同じ個体で撮影した。ただしそれぞれのレンズの撮影時期は異なるので、天気や光などの条件が異なる為、コントラストや色乗りなどは参考にならない事を予めご了承願いたい。絞り値は全てf11に合わせてある。完璧の同条件ではないが解像感に関しては、筆者のレンズへの印象通りの結果が出ているので十分参考になると思う。
これらの写真はRAWで撮影し、現像ソフトでJPEG化(最高画質)したものだが、現像過程でレンズ補正(色収差、歪曲収差等)やシャープネスなどの補正を一切加えていない。一般的にJPEG取って出しでも、現像ソフトでも、デフォルトで若干のシャープネスがかかっているのが普通なので、通常よりは少しソフトな感じの画像になっていると思う。
この周辺部解像感比較サンプルでもわかると思うが、筆者がこの3本を使って感じた印象は、シグマは中央部は非常にシャープだが周辺部分で非常に解像感が落ちる。一般的にレンズの特性として(特に広角側)は周辺部分が流れたり解像度が悪くなりがちだが、シグマのこのレンズは特にそれが顕著だと感じた。f13くらいまで絞ると若干改善するような感じではあるが、余り劇的な改善は見られない。(もしかしたら1000万画素クラスのカメラであればそれ程気にならないかもしれないが1800万画素の7Dでは明らかに解る。また、このレンズに限らないが、f14以上に絞るとAPS-C機(7D)では小絞りボケが発生し中央部も解像感が低下して行くのがわかった。)
それに対してtamronとcanonは中央から周辺まで非常に解像感が均一で周辺部分までしっかり解像している。印象としてこのレンズに限らずtamronは解像感が中央部と周辺部で変化の少ないフラットな感じがする。解像感と言う意味ではtamronとキャノンは互角に近いものがある。どちらがよりシャープかと聞かれたら僅差ではあるがcanonかなと言った印象だ。
まぁsigmaはEXのレンズではないので、比較するならsigmaも17-50mm F2.8 EX DC OS HSMなどと考えるが、今回は17-70や15-85の便利なレンジでの比較なので、tamronにそれに相当するレンズが存在しなかった為、tamron 17-50mmが例外的と考えて欲しい。
次にAFであるが、sigmaとcanonは超音波モーターである。いずれのレンズもAFは高速でチョロチョロ動く小さな子供などでもピントを外す事は少ない。HSM搭載レンズでもAFが少し遅いレンズが存在するが、このレンズに関しては余り遅い印象は無かった。キャノンのUSMは文句なく速い。
ちょっと残念なのはtamronのAFである。比較的画質が良いだけに残念な部分ではあるが、AFはかなり遅い。超音波モーターではないから仕方無いと思うかもしれないが、同じtamronの非超音波モーターのレンズと比較しても明らかに遅いように感じる。まぁ「殆ど風景しか撮らない」と言う方であれば余り問題にはならないと思うが、動き回る小さな子供を撮影する時はかなりストレスが貯まるし、実際、動きものを撮るとピントを外す事が多い。AFが遅いと精神面でイライラが募り、しまいにはチョロチョロ動き回る子供に「止まれ!」などと思ってしまい。精神衛生上良くない。また私の個体だけかもしれないが、コンティニュアスAFで色々な被写体を追いかけていると、レンズが動かなくなる事があった。(バグ?)
と言う事で、私の最終結論としては、このレンジであればCanon EF-S 15-85mm IS USMが今のところベストチョイスかなと思う。
まぁ、Canonのレンズは全体的に価格が高く手が出しにくいが、内容的にはそれに見合ったものがあると言う事は否定出来ないように思う。勿論サードパーティ製品でも良いレンズは沢山存在し、Sigmaの50mm F1.4 HSMやTamronの90mm Macroなど筆者も手放さずに愛用している。(そのうち機会があればレビューしますね。)
関連記事
- 新しい記事へ: 本日の新着壁紙紹介! (2011/03/24)
- 古い記事へ: 美バス
コメント:0
トラックバック:0
- この記事のトラックバック URL
- http://pp.gracetech-inc.com/salon/2011/03/stdlens/trackback/
- トラックバックの送信元リスト
- APS-C一眼 標準レンズ考 - プレミアムフォト サロン より





